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●州権論 しゅうけんろん

北アメリカ アメリカ合衆国 AD 

 アメリカ憲法史上,連邦政府の権限を狭く解釈し,州の権限を広く解釈するいろいろな理論に対する一般的名称。合衆国憲法修正第10条には,〈合衆国に委任されず,また各州に対して禁止されなかった権限は各州それぞれあるいは人民に留保される〉と規定されているが,新政府成立直後から連邦と州の権限をめぐって論争が展開された。ハミルトンフェデラリストは憲法の緩和解釈を行い,憲法に規定された権限同様含蓄された権限があると主張したのに対し,ジェファソンらリパブリカンズは憲法を厳格に解釈して,第1条8節に列記された委託権限以外はすべて州権に属すると主張する州権論を展開した。1798年「外人法」と「治安法」をめぐって採択されたヴァージニア決議およびケンタッキー決議は最初の州権論の決議であった。その後1812年のアメリカ−イギリス戦争にフェデラリストが協力を拒否したり,南北戦争前夜に南部が連邦を脱退したのも州権論の代表的な例とされている。