●周口店 しゅうこうてん
アジア 中華人民共和国 AD
北京の南西50kmに位置する。西の龍骨山を中心とする石灰岩洞窟や岩陰には,旧石器時代の遺跡がある。なかでも,旧石器時代前期の猿人洞や後期の山頂洞などが著名である。1923年(民国12)にアンダーソンやズダンスキーらが発掘した化石人類の3本の臼歯により,ブラックはシナントロプス=ペキネンシス(中国原人北京種・北京原人)を想定した。1929年(民国18)に斐文中は,猿人洞で北京原人の頭蓋骨を発見し,のち発掘を主導して周口店遺跡の概要を明らかにした。1949年(民国38)から,中国科学院は龍骨山一帯を保管することになり,発掘と調査がすすめられた。周口店遺跡の出土品には,多くの人骨のほかに,大量の石器や各種の動物化石があり,また炭化物や焼けた獣骨・石塊も発見された。北京原人は周口店の洞窟などに住み,石器などの道具を用い,狩猟を行い,火を使用していたことなどが知られる。なお山頂洞からは,後期旧石器時代の化石人骨(山頂洞人)が発見されている。周口店遺跡は,世界の古人類研究上きわめて重要な位置を占めている。〔参考文献〕松崎寿和『中国考古学概説』1974,学生社
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