●蛇祭 じゃまつり
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藁で蛇の形をつくり,村内を担ぎまわる民俗行事で,全国に分布する。農耕に必要な水を確保するための行事が多いが,転じて祖霊を蛇に勧請して祀るところもある。大和の蛇祭は,五月の節句のころ少年たちが頭屋に集まり,藁で蛇をつくって村中を曳きまわし,最後に神社の神木に巻くところが多いが,途中家々では味噌汁をかけたり,池の水に蛇頭を漬けたりする。近江の湖南・湖東地方では,正月の山の神祭と習合。若者がつくった長い藁蛇を,あばれながら山の神の神木まで担ぎあげ,それに巻きつけるが,頭屋制座で行うところもある。祖霊祭の神楽と習合しているのは,中国・九州地方の山間部で,島根県邑智郡の大元(おおもと)神楽や広島県比婆郡の荒神(こうじん)神楽・宮崎県の椎葉(しいば)神楽では,祀られる祖霊が藁蛇に勧請され,託宣の神懸りなども神殿(こうどの)に渡した藁蛇のまわりで行われる。なお雌雄2匹の藁蛇を結びあわせ,小正月や八月十五夜に綱引きする行事も行われる。〔参考文献〕辻本好孝『和州祭礼記』1944,天理時報社