●社会構造 しゃかいこうぞう
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イギリスの社会人類学者,A.R.ラドクリフ=ブラウンは社会構造を,個々の習俗を越えた体系としてとらえ,「実際に存在する社会諸関係の網の目」と規定した。つまり特定の社会圏,たとえば集落(村)・郷・首長国あるいは王国などにおける,人間関係やさまざまな集団の集積と重層性の統合的全体の規則性と考えた。そして社会構造を分析することによって,社会的行動ないし慣習の説明を試みた。しかしこの方法では,社会や文化の変容を扱うことが方法論的に困難であった。これを克服するためR.ファースは,「理想的関係」としての社会構造とは別に,実際の社会関係や活動を含む社会組織という概念を設定した。ここでいう社会組織とは,具体的な行動そのもの,つまり集団ないし諸個人が既存の構造原理と許容範囲内の逸脱行動をも含めて,もっと幅広い選択肢のなかから一定の行動を選びとるまでの社会過程が重要視されることが多い。