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●資本論 しほんろん

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 マルクスの主著で,資本主義経済を分析し,科学的社会主義の理論を主張したもの。全3巻,第l巻1867年刊,第3巻は彼の死後エンゲルスの編集によって1894年刊行で完成。彼はこの著により,資本主義の根本である“資本”の運動法則を明らかにし,労働者解放の方法を提起している。第1章では資本の生産過程で利潤の発生メカニズムを解明。利潤=剰余価値可変資本(労働)からのみ発生する。資本はこの剰余価値を労働主体=労働者から搾取するので,労働者は貧困に陥る。資本家は最大利潤をめざし機械導入・大工場化を行うので,労働者は駆逐される(貧困と失業の発生と利潤の発生)。第2章では資本の流通過程で,貨幣資本から生産資本さらに商品資本へと転化する流れを述べ,それが不順なら生産過剰から恐慌への展開のあることを示す。第3章では資本の総過程で,資本の獲得した剰余価値不変資本提供者に発言権はないのにもかかわらず,利潤・利子・地代に区分され,それぞれの力関係を反映して資本家の手のなかに残される。各個の資本家は各自の利潤拡大をめざして対立競争をする結果,全体としてブルジョワジーの手中の富は増大する反面,プロレタリアートは貧窮化せざるをえない。プロレタリアートは団結して階級闘争を決行し,ブルジョワジーの搾取体制を廃棄することができる。これが資本および資本主義の必然の過程であると主張する。『資本論』は,純粋の経済学的著作というより,解放運動の理論書というのがふさわしい。マルクスはこの考えを,フランス社会主義・イギリス古典派経済学およびドイツ古典哲学の批判的継承から創出した。