●死亡税 しぼうぜい
ヨーロッパ ヨーロッパ AD
中世ヨーロッパの農奴が,人頭税・結婚税とともに領主に対して負っていた農奴身分に固有の負担の一つ。農奴が死亡した場合,相続人が財産相続のため領主に対して支払った貢租。死亡税の徴収形態には地域的異同があり,原則的には農奴が保有耕作していた土地は彼の死亡に伴い領主に返還されるはずであったが,相続人は死亡税を支払ってひきつづきその土地を保有・耕作した。男子の直接相続人がいれば農奴財産のすべてが相続された場合(フランスの大部分)と,農奴財産の相続に際し領主がつねに動産の一部を取得した場合(北フランスの一部・ドイツ)がある。通常,貢租は現物で納付され,最良の馬・最良の牛・雄鶏や衣服などが支払われた。のちには世襲保有地の場合など死亡税も低額に固定され負担も軽減したが,その傾向は農奴解放による土地保有権の強化により促進された。