●シビル=ミニマム
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イギリスの「ベバリッジ報告」で使われた“ナショナル=ミニマム”という概念をもじった和製英語。美濃部都知事が1968年(昭和48)に発表した「東京都中期計画発表」において,その理論的準拠枠として採用されて注目を浴びるようになった。都市の発達に伴って新住民層がしだいに地域社会に進出するようになった現代では,これらの層を中心にして住民の権利意識が高まり“生活権”が定着するようになってきた。このような生活権を,地域的住民エゴに終わらせることなく,住民の自発性にもとづきつつ,より普遍的立場からその生活基盤保障の必要最低限度を地域の具体的な事情との関連で確定する政策的公準がシビル=ミニマムの意味である。その充足要件としては“安全性”“利便性”“快適性”があげられており,地域の事情に即して全体的に把えられねばならない。〔参考文献〕松下圭一『シビル・ミニマムの思想』1971,東京大学出版会