●柴挿し しばさし
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祭りの忌に入るしるしに柴を挿し,また祭場の境を示すために柴を挿し立てることをいう。頭屋(とうや)神事などの柴挿しは祭場の中心に挿すもので,祭場の象徴であり,柴は神の依代(よりしろ)である。それに対して大分県の宇佐八幡の柴挿し神事や大隅の諸神社の柴祭では神社の神領の境をめぐって柴を立てて祭るのは祭場の境を示し,神社の権威の広がりを示していると思われる。柴を挿した中は必ずしも聖なる神域というわけではなく,山に野宿するとき周囲に柴を挿し回すのも,山の神の神域を侵さないためだけでなく,山の神の祟りなどから身を守る意味もある。奄美諸島や沖縄諸島にみられる旧暦八月のシバサシという家ごとの行事は,家の軒先や園畑にススキ・桑の枝などの柴を挿すが,これも外から侵入してくる厄神的なものを防除する意味の柴挿しである。〔参考文献〕柳田國男「日本の祭」『定本10』筑摩書房
小野重朗『奄美民俗文化の研究』1982,法政大学出版局