50音順    検 索

●柴神 しばがみ

アジア 日本 AD 

 シバオリガミ(柴折神)・シバトリガミ(柴取神)ともいい,通行の難所である山道や峠などにあって,安全に通行させてくれる路傍の神である。全国的な分布があり,南の奄美・沖縄の島々にまで数多く知られている。一般には自然石で,その前に柴が供えてあるだけのものだが,木祠・石碑があったり,柴折り地蔵・柴とり薬師などと呼ばれる堂祠や仏像を祭る例もみられる。そしてこれらの柴神には,しばしば道に行き倒れた男女を祭るとか,兄妹婚したあわれな二人を祭るといった伝承を伴っているのが注目される。道の難所に行き暮れて死んだ人の霊を祭り,道の神・境の神としたのかも知れない。この神の前を通る人は柴を一枝折って手向ける習わしで,こうすれば安全に足軽く旅することができるといわれ,アシガルサマ(足軽様)と呼ばれる例もある。柴神は境の神であるサエノカミや柴挿しの民俗と関連している。

〔参考文献〕大島建彦「南島の柴折伝承」第5号1982,奄美沖縄民間文芸研究