●死の忌 しのいみ
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死を穢れとみなし,それに対処する意識およびその儀礼化したもの。古代には喪家がそのまま忌屋として遺棄され,のちに忌屋・喪屋が別に建てられるようになったが,これは死の穢れや死霊のわざわいが他に及ぶのを防ぐための日常性からの遮断・隔離の意味合いが強かった。また死の忌をブクという地方が多いが,これは服忌の意で,中国の儒教の服忌体系が中世陰陽道の服忌令などを通して民間に浸透したものと思われる。喪家が門口に忌中の標示をし,簾を裏返しに垂れたり,忌中標識の門牌を立てたりするのは,第三者に対する忌の警告であり,葬儀後の初七日や四十九日などの供養行事は,死の穢れが薄れるのに対応した忌明けの段階的儀礼とされる。また喪家の火を死火といい,これで煮炊きしたものを食すと忌が伝染すると考えられ,葬儀後は別火といい,火と食の混同を避け,死者に供える枕飯や送り団子をつくるのに別の火を用いる風があった。