50音順    検 索

●シナイ

AD 

 エジプトとパレスチナ間の地中海沿岸を底辺にし,紅海に三角形に突き出た半島。しかし,『旧約聖書』では,モーゼが山に登り神から律法を賦与され,イスラエルの民がヤーヴェ(ヤハウェ)と契約を結んだ場所として特別の意味をもっている。「出エジプト記」によれば,〈シナイ山〉または〈ホレブ山〉と呼ばれており,エジプト脱出後三カ月でこの山麓に達し宿営している。モーゼは山に登り,神が語った内容をイスラエルの民に伝え,神との契約に従う儀式を執り行ったのち再び山に登り,40日間とどまったといわれる。この〈聖なる山〉の位置については諸説があるが,アラビア語で,ジェベル=ムーサ(モーゼの山の意)と呼ばれる山(2,243m)を中心とするシナイ半島南部の山岳群をさし示すのが,今日,伝統的な説である。このジェベル=ムーサの東の山麓に聖カタリナ修道院があり,その書庫から有名なシナイ写本・そのほかの旧新約聖書のギリシア語写本が発見された。