●実証主義哲学 じっしょうしゅぎてつがく
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この語はサン=シモンによって用いられたが,コントがこれを哲学として確立した。したがって実証主義哲学はコントの思想をさすが,彼以後経験科学の方法を説く哲学を含める場合もある。コントは,事実にもとづく確実な知識をめざす実証主義を堅持することで社会改造を行い,文化の進展をきたそうと考えた。つまり感覚に現れる事実を考察して現象のもつ法則性を方式化し,将来を予測して社会改革を可能にしようとして,人間の知識の発展を三段階に定式化した。すなわち現象を超自然的な能動者に帰する神学的段階から,抽象的な本質存在に帰する形而上学的段階,事実の観察を重視する実証的段階へと移行すると見なす。最高の実証的知識にいたることで自然科学のみならず,歴史・社会・政治の経験科学の時代への過程を確実なものとするこの思想は,今日の思想にも大きな影響を与えた。