●自然神話学派 しぜんしんわがくは
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19世紀後半のドイツのクーンやドイツ生まれのイギリス人マックス=ミューラーなどを代表とする。この派の特質は,神話を自然現象についての語りであるとみなし,解釈の根拠に比較言語学を用いたところにある。すなわち,ミューラーは言語における性の存在・同音異義・同一物の多名称・詩的隠喩のごときものが誤って解釈され,そこに神話が生まれたとする言語疾病説をとなえた。その内容は太陽にまつわる諸現象と解され,クーンの場合は嵐にまつわる諸現象の話が印欧神話を構成していると解する。この派は自然神話の重要性や言語のもつ意味などに気づかせたこと,印欧語族に共通な要素をみて比較神話学の基礎をおいたことなどに大きな功績がみられるが,神話の主題を自然だけに限定する偏りや言語にのみ根拠を求め,ほかの祭儀などでの物質的要素などを不当に無視したこと,言語学自体がまだ不十分であったことなどから,ラングをはじめ多くの批判者が出,やがて勢力を失った。