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●自然哲学 しぜんてつがく

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 「自然学」ともいう。ことば通りには“自然についての哲学的立場からの探究”をさす。アリストテレスは,ソクラテス以前の哲学者の中で,万物のアルケー(始原)として,生成・消滅の根底にある,構成要素となる質料(素材)を追求した人々,ならびに,運動・変化の原因となるものをアルケーとして求めた人々を取り上げ,彼らとその学問を,自然学者とか自然哲学という意味の語で呼んでいる(アリストテレス自身の用いた呼び名は,一定していない)。すなわち,ピタゴラス派エレア派を除く,ミレトス派から原子論者にいたる哲学者たちの学問をさす。今日のことばでいえば,物質論・宇宙論ともいえる。実験を伴わず,観察と思弁によるという方法的特色を有する。プラトンやアリストテレスにおいても,フュシス(“もとのもの”の意。近代語では“自然”)の研究は,哲学の重要な部門をなしていた。ストア派では「自然学」と呼ばれる,「倫理学」「論理学」と並ぶ,哲学の三部門の一つであった。学問の分化がすすんだ近代においても,この名称はなお用いられていた(たとえば,ニュートンにおいて)。