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●自己愛 じこあい

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 自己自身を大切にしようとする,自己保存本能から派生した原初的感情。極端な自己愛はナルシシズムとも呼ばれる。一般には,自己中心的な視野の狭い幼児的な態度,性格として現れる。フロイトは,思春期における性愛の発達を“自己愛→同性愛→異性愛”と図式化したが,より一般的には精神的発達に応じた人間関係を“自己愛→他者愛→人類愛”と図式化することもできる。これらの図式のあとの段階は,その関係がより複雑で抽象的であり,その確認も間接的なものとなる。成年のナルシシズムが,一種の病理現象的退行とされる理由はここにある。自己愛はまた,エゴイズムの両面性に相応している。低次元の要求への対応が自我(eGo)を支配し,他への配慮を欠くときには,それは利己的な態度として現れる。しかし,広い識見に支えられた自我の尊重は,他我の尊重に通じ,また真に責任感のある主体的な態度を可能にする。