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●竺法護 じくほうご

アジア 中華人民共和国 AD 

 生没年不明。曇摩羅刹ともいう。中国,西晋時代の訳経僧。月氏人の末裔で,敦煌に生まれたので,世に敦煌菩薩・月支(氏)菩薩と尊称された。8歳で出家し,竺高座を師としたため,竺姓を名のった。彼は当時の中国に大乗経典が弘布していないのを嘆き,西域の諸地方を遊歴して多くの梵本を得た。さまざまな言語・文字に精通していた彼は,これを訳出しつつ敦煌より長安に入り,西晋の武帝の265年(泰始1)より40余年,ひたすら訳経に従事した。彼の手になるものは,『光讃般若経(二万五千頌般若)』『正法華経』『無量清浄平等覚経』など,154部309巻にものぼり,鳩摩羅什以前,すなわち古訳時代の訳経家としての第一人者であった。その名声は遠く四方に聞こえ,集まる僧徒はつねに数千を数えたといわれる。またその門下からは,竺法乗竺叔蘭支敏度帛遠などを輩出するなど,中国仏教界に寄与すること,まことに大であった。