●司教 しきょう
AD
カトリック教会の司牧単位の司教区において,管轄下の聖職者・信者に対し,使徒継承の司祭権,教導権,司牧権をもって管理・指導する絶体的権限を有する上級聖職者。新教諸派では「監督」,ギリシア正教や東方教会では「主教」と呼ぶ。初代教会では,その教区に所属する男子信者ないし聖職者のなかから選出され,近隣司教複数の立会いで叙階されるのが一般的であった。中世以降現在では,その司教が所属する管区教会議で,司祭のなかから選出され,ローマ教皇(法王)の認可を得てのち,大司教らの祈りと按手で叙階される。司教は,司察・助祭の叙品権,信者に対する教会法上の裁治権および教会財産の管理権を有している。したがって世俗領域に積極的に関与し得た中世では,政治的・経済的にも聖界諸侯としてきわめて強大な権力を行使しえ,そのため聖職売買の対象ともなった。