●四季山水図 しきさんすいず
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広く山水画のなかの一分野で,春夏秋冬の四季の風物を水墨画で1双または半双の屏風に描くか,あるいは四季それぞれ1幅ずつとし4幅対とした山水画のことである。山水画の発生は中国の唐代とされ,宋・元・明と順次成長,発展した。しかしそれぞれの時代の中心地が華北であったため,春秋の季節が短く,その区別も日本ほど明瞭ではないため,四季山水図に限っては中国には少なく,むしろ日本で多様に発展成熟し名作も数々残っている。たとえば雪舟の四季山水図(東博蔵),四季山水図巻(『山水長巻』ともいう)(山口,防府毛利報公会蔵)・式部輝忠筆四季山水図屏風(サンフランシスコ=アジア美術館蔵)・雪村筆四季山水図屏風(シカゴ美術館蔵)・伝相阿弥筆四季山水図屏風(メトロポリタン美術館蔵)などがある。ところが中国では四季山水図のかわりに黄河や揚子江(長江)の流域の風物を延々と描いた『長江万里図巻』のような形で発展した。