●識字運動 しきじうんどう
アジア 中華人民共和国 AD
中国における社会教育運動のことで識字とは漢字を覚えること。1920年代には晏陽初,陶行知らの平民教育運動によって約300万人が学習し,解放区においても識字班が設けられて活動した。だが,80%を超える成人文盲の解消のため人民共和国成立後,大規模な運動がすすめられる。1951年(民国40)に人民解放軍に対する速成識字運動が注音符号を使って行われた。1956年(民国45)1月には簡体字(略字)が公布され,3月には全国文盲一掃協会が成立して生活にそくした段階的な識字教育をすすめた。1958年(民国47)2月,ローマ字による漢字音表記法が正式に採用され,青壮年1億人近くが識字運動に参加し,約5,000万人が文盲から解放された。この運動は労働者・農民の業務の余暇を利用する業余教育という形をとることが多く,農民の場合は当初の冬季学校から常年制の農民学校に変わり,1958年以降人民公社の経営に移っており,高等教育機関も設けられてその体系化がはかられている。