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●信貴山縁起絵巻 しぎさんえんぎえまき

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平安後期の国宝絵巻物3巻。奈良県生駒郡平群町信貴山朝護孫寺(ちょうごそんじ)蔵。筆者・成立年次不詳。同時代の『源氏物語絵巻』、『鳥獣戯画』、『伴大納言絵詞』とともに絵巻物の代表作品である。上・中・下巻の内容は、朝護孫寺中興の祖といわれる命蓮の托鉢が長者の屋敷から米俵の入った倉を空を飛ばして運び、長者の乞いに応じて再び米俵が空中を連なってもとに戻される上巻〈飛倉の巻〉、醍醐天皇の病気平癒の祈祷修法を行なった命蓮が、使者として剣の護法の童子を信貴山から都まで飛ばす中巻〈延喜加持の巻〉、命蓮の姉の尼公が信濃からはるばる訪ねてくる道中を描く下巻〈尼公の巻〉からなる。絵巻物には社寺縁起や高僧伝の類が多いが、『信貴山縁起絵巻』はそれらの最も古い例である。絵画技法も上巻の空中を飛ぶ米俵や、中巻の雲に乗る童子の動的展開、下巻の大仏殿前の公尼を描く異時同図法、そのほか個々の人物の表情など作品的評価が高い。

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