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●シガテラ中毒 シガテラちゅうどく

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熱帯・亜熱帯のサンゴ礁に住む、有毒魚類によっておこる食中毒のことで、おもに神経や胃腸に変調をきたすことと、致命率が低いことが大きな特徴。“シガテラ”とは、フロリダ沿岸から西インド諸島のカリブ海に生息する巻貝の1種、チャワダーガイ(学名Cittarium pica, Linne)のスペイン名“シグア”に由来している。もともと、この貝による神経や胃腸障害をおこす食中毒を、キューバに移住したスペイン人が、貝の名前にちなんで“シガテラ”と呼んだのが始まりで、その後同じ海域にすむサンゴ礁性の魚貝類の食中毒にも広く用いられるようになった。この中毒の最大の特徴は、フグ中毒などのように、決まった毒素によるものではなく、個体差や地域差があることで、これまでに、236種がシガテラ毒をもつことが知られている。一般に老成魚ほど毒性は強く、幼魚は無毒のものが多い。また毒は内臓だけでなく、筋肉や皮などにも多く含まれることもシガテラ毒の特徴で、たいへんやっかいな、対処しにくい中毒症である。この毒は、水溶性の“シガテリン”と脂溶性の“シガトキシン”がおもなもので、後者はとくに人間に害を与えるので重要視されている。シガテラ中毒は、オセアニアの島々では毎年のように多発し、そこに住む住民の保健衛生上大きな問題となっているので、今日では世界的規模で研究がおしすすめられている。しかし、発生原因が環境破壊や開発などを含めて、きわめて多岐にわたっているので、今後ますます増加する傾向にあり、この食中毒の対応にはかなりの困難が予想される。

〔参考文献〕白井祥平『有毒害生物大事典』1982、新星図書出版


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