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●瀋陽 シェンヤン

アジア 中華人民共和国 AD 

 現・中国東北地方,遼寧省の省都。旧名は奉天。満州語ではムクデン Mukdenという。遼河の支流渾河の北岸に位置し,人口280万人(1970)。東北地方最大の都市で,同地方の経済・文化の大中心地である。瀋陽の歴史は古く,春秋戦国時代に候城という名称で記録に残されている。唐代には瀋州と呼ばれ,元代に瀋陽となった。清初,太祖ヌルハチは1625年(天命10)都を藩陽に移し盛京とした。1644年(順治元),世祖順治帝が入関して北京に遷都してからは瀋陽は陪都(ばいと)となり,1657年(順治14),民政機関の奉天府が置かれてからは地名として奉天府と呼ばれるようになった。1895年(光緒21・明治28),三国干渉の結果ロシアに東清鉄道の敷設権が与えられてからはロシアの勢力下に入り,日露戦争後は満鉄経営を中心とする日本の勢力下に入った。中華民国成立後民国政府は奉天府を瀋陽県と改め,さらに1923年(民国12)に奉天市,1929年(民国18)に瀋陽市と改名した。1932年(大同元)満州国成立とともに再び奉天市となり,日本人などの満州統治支配の最重要都市として発展した。日本の敗戦と満州国消滅とともに瀋陽の名称が復活し現在にいたっている。現在では鞍山の鉄,撫順の石炭など豊かな鉱物資源を利用して重工業が発達し,交通の要衝として物資の集散も多い。また,清代の故宮を初めとする史跡が数多く保存されている。

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