●ジェンナー
ヨーロッパ 英国 AD1749 ハノーヴァー・ウィンザー朝
1749〜1823 イギリスの医者。種痘の創始著。天然痘は,死亡率の高い伝染病で恐れられていたが,軽い症状のまま回復した患者には免疫ができることや,トルコ,中国などに軽く済んだ患者から病気をうつしてもらう感染法があることが知られていた。ジェンナーは馬小屋で働く人たちが,ほとんど天然痘にかからないことに注目し,1794年,天然痘に似た軽い病気である牛痘患者の氷疱から取った液を,一人の少年に注射して牛痘に感染させた。この少年は天然痘を接種されても発病しなかった。ジェンナーは,この種痘法による天然痘予防法を論文に発表するとともに,1800年までに6,000例の成功をおさめ,その効果は広く認められるにいたった。1803年にはイギリス議会の支援を得て,種痘普及のためのジェンナー協会が設立され,わずかの期間に天然痘による死者は激滅した。種痘はすぐにヨーロッパ諸国でも採用され,接種を義務づける国も現れた。