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●シー・アイ・エー

北アメリカ アメリカ合衆国 AD 

 アメリカの「中央情報局」。

【沿革】第二次世界大戦のあいだ,アメリカの情報活動の主体は戦略情報局OSSであり,OSSは全世界的な規模における戦略情報の収集・分析,および特殊活動を担当していた。1945年に第二次世界大戦が終わったとき,アメリカは急激に海外に派遣していた軍隊を復員させ,OSSをも縮小した。ソ連は軍隊を復員させなかっただけでなく,東欧7カ国を衛星国とし,北部イランに軍隊を駐留させ,トルコに対してはボスポラス,ダーダネルス海峡地区に対する支配圏,日本については北海道の分割を要求したほか,ギリシア北部およびインドネシアの共産政権の樹立を援助し,ヨーロッパとアジアに勢力を浸透・拡大させた。アメリカは国家安全保障態勢を再整備する必要に迫られ,1947年9月18日に「国家安全保障法」にもとづいて,OSSの業務を引き継いで拡充されたCIAを設置した。

【機能】CIAは「国家安全保障法」第102節d によって次の機能を与えられている。[1]国家の安全保障に関連する政府諸官庁および諸機関の情報活動について,必要な事項を国家安全保障会議に助言する。[2]国家安全保障に関する政府諸官庁および諸機関の情報活動の調整を,国家安全保障会議に勧告する。[3]国家安全保障に関する情報を照合し,評価し,政府部内に適切に配布する。局は警察権,召喚権,司法権,国内治安機能をもたない。また,政府内の各省庁および各機関は,独自の情報の収集・評価・照合・配布を継続する。中央情報局長官は,情報源および入手手段を不必要な公表から保護する責任がある。[4]現存する情報機関の利益のため,国家安全保障会議が統合的に行ったほうがより効率的であると決定する特別の共通業務を遂行する。[5]国家安全保障会議が必要に応じて指示する,国家安全保障に影響を及ぼす情報に関するその他の機能と任務の遂行。[6]国家安全保障会議が勧告し,大統領が承認する範囲において,国家安全保障に関連する政府の各省庁・各機関の情報は,のちに述べるもの以外は,CIA長官の閲覧に供されねばならない。また国家安全保障に関連する情報で,政府の各省庁,各機関の保有するものは,のちに述べるものを除いて,照合・評価・配布のためにCIA長官に提供されねばならない。また中央情報局長官の書面による要請を受けたときは,FBI(連邦捜査局)長官は国家安全保障に関する情報を照合し評価し配布するため,中央情報局長官に提供しなければならない。

【組織】CIAは国家安全保障会議のもとに置かれている。国家安全保障会議は,[1]大統領[2]副大統領[3]国務長官[4]国防長官によって構成され,大統領が議長であるから,CIAは大統領の直属機関である。

【CIAの活動】1950年の朝鮮戦争では,トルーマン大統領のもとに,国務省・国防省・CIAからそれぞれ重要な情報が提供されたが,南鮮への共産軍の侵入とそれにつづく中共の介入はアメリカにとっては不意打ちであり,CIAは「国家の安全に関する情報を綜合し評価する」という任務を完全に遂行しなかったと批判された。1962年のキューバ事件では,ソ連のミサイル基地建設について,CIAはU-2型機による偵察写真そのほかの情報にもとづいて,国家安全保障会議に適切に助言し,ケネディ大統領はソ連のミサイル(IRBM)と爆撃機(11-28)のキューバからの撤去に成功した。