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●参与観察 さんよかんさつ

アジア 日本 AD 

 社会人類学・文化人類学でとられている調査法の一つ。この方法が本格的に提唱されたのは,1922年,マリノフスキーが『西太平洋の遠洋航海者たち』を著して以来のことである。人類学の現地調査は,調査者が長期(ふつう1年以上)にわたり現地の人々と生活をともにしながら進められる。調査者はあらかじめ用意した項目にそって質問してゆくアンケート形式の面接調査よりも,自由な会話を通しての聞き取り調査の方が主体となる。調査者が,実際の行事や活動にその社会の一員として(完全な成員となるのは難しいが)参与することは,直接観察による資料が得られるだけでなく,体験を通じて対象とする文化や社会についてのより深い理解が可能となる。また,こうした参与観察は調査者と現地の人々との関係を親密なものとし,個人的な資料も得られるので,意識と実際の行動のズレなどのチェックも可能となる。このような信頼関係をもとに得られた資料の公表にさいしては,国際交流の盛んになったこんにち,現地の人々にわずかでも迷惑が及ばないよう充分留意することが必要である。