●三位一体説 さんみいったいせつ
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キリスト教の信仰箇条の一つで,父なる神・子なるイエス・聖霊の3者は,同質で不可分とする教義。そのことば自体は聖書のなかにないが,とくに『新約聖書』ではきわめて明瞭に3者が連記されている(たとえば「マタイの福音」28章19節に「父と子と聖霊との名によって」)。ユダヤ教的伝統では絶体唯一の創造者であるはずの神が,なぜ三つの表現形態をとる必要があるのか,また3者間の相互関係はどうなっているのかをめぐって,使徒時代以降,しばしば激しい神学論争が生じた。論議はキリスト論を中心に行われ,モナルキアニズム,サベリウス派,聖子従属説,アリウス派,ネストリウス派など,キリストの人性を強調する説は異端として排斥された。325年の第1回ニケーア公会議で,初めて全教会的に三位一体説が正統教義として認められた。だが論争は鎮静化するどころかむしろ紛糾を深め,それが定着するにはカルケドン公会議(451)までかかった。宗教的絵画では,人間の形をとった聖父が,十字架にかけられた聖子を支え,その上に鳩の姿をとった聖霊を加えて表現されている。