●産の忌 さんのいみ
アジア 日本 AD
出産に伴う血の忌で,チブク・アカビ・サンビ・アカフジョウ・シラフジョウなどと呼ぶ。出産後,産婦・生児・父親・家族がそれぞれ一定期間慎しみの生活を送り,死の忌より一般に重いと考えられている。忌の期間は地方によってさまざまであるが,オヤユミ(親忌)75日・コユミ(子忌)33日などといわれている。この期間は神参りや祭りへの参加をせず,家の神仏の祭祀も行わない。産の忌は,とくに火を通してほかの者にまで及ぶと考えられ,産婦の食事は別火でつくる習わしがあった。産の忌があけることをウブヤアキ・ヒアケ・イミアキなどといい,生児は外出したり,宮参りをしたりする。産婦の忌は段階をへてあけていくと考えていたところが多い。たとえば,三重県鈴鹿郡では,産後1週間すると産室を出ることを許され,11日後には井戸へいくことができ,21日たつと川を渡ったり針をもったりしてもよいとされ,75日たつと神社へ参拝することが許されている。〔参考文献〕大藤ゆき『児やらい』1968,岩崎美術社