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●Sanchi サーンチー

アジア インド AD 

 インド中部,マディヤ=プラデーシュ州の州都ボーパルの北東40kmの小高い丘陵に立つ重要な仏教遺跡。ここは,釈尊の生涯とは直接かかわりはないが,前3世紀にアショーカ王が最初にストゥーパ(仏塔)を建立して以来,11〜12世紀に仏教が衰退するまで,塔・祀堂・僧院など,数多くの仏教建築が造営された。これらの遺構は,1818年にイギリス軍人に発見されるまで,樹木に覆われて放置されていたため,幸いムスリムの破壊を免れ,完全な形を保存しえた。現存の遺跡群のなかでは,とりわけ大小3基の覆鉢塔が有名であり,第1塔と称される最古のものは,高さ16.5m,基部の直径37mとその規模の雄大さを誇っている。これは,アショーカ時代の煉瓦積みの半分ほどの原塔を,前2世紀に石で籠蓋増広したものである。周囲には,高さ3mの欄楯と呼ばれる石の玉垣がめぐらされ,四方正面には鳥居に似た塔門があり,その門柱と3本の横梁には,全面に仏伝図・本生図ほか装飾模様の浮彫や丸彫の彫刻が施され,古代仏教美術の最高傑作といわれている。このほか,アショーカ王の石柱(柱頭の4頭の獅子はサーンチー博物館に収められている)など,みるべき遺品は多い。

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