●三蹟 さんせき
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平安時代の三筆,嵯峨天皇・空海・橘逸勢に対する語で小野道風・藤原佐理・藤原行成を称して三蹟という。小野道風を後世野蹟,藤原佐理を佐蹟,藤原行成を権蹟といい合わせて三蹟と称した。元来日本の墨蹟,入才道は,中国の影響を受け,晋の王羲之の書風が名声を馳せ,その高雅で簡素な書風が,奈良時代の写経に影響を与え,平安時代の三筆となった。しかるにその後書風は,しだいに豊潤流麗な国風化をおこし,醍醐天皇・管原道真・紀貫之が出現し,多分に国風化をすすめている。そのあとを受けて小野道風は小内記の職にあり,勅書などを書き,時に臨んで奉勅した。道風の書を好んだ円法親王は,道風の書をもって晋唐をはなれて和風を切り拓いた人と述べている。その後行成は和風化をすすめ,世尊寺流を開き,貴族たちのあいだにかかる上代様と称せられる温和優美な書体は,和歌・和文書きに用いられた。これなど国風文化現象の一面を示すものといえよう。
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