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●三社託宣 さんしゃたくせん

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 天照大神・八幡大菩薩春日大明神託宣文を,三尊形式にして一幅にまとめたもの。託宣の文は本により多少の相違はあるが,ほぼ次のようである。〈八幡大菩薩鉄丸を食と為すと雖も心汚(けがら)はしき人の物を受けず,銅の焔(ほむら)を座と為すと雖も心穢(けが)れし人の処に到らず,天照大神宮 謀計は眼前の利潤為(た)りと雖も必ず神明の罰を当て,正直は一旦の依怙に非ずと雖も終には日月の憐みを蒙らん,春日大明神 千日の注連を曳くと雖も邪見の家に到らず,重服深厚為りと雖も慈悲の室に趣くべし〉。要するに八幡神は清浄,天照大神は正直,春日神は慈悲を最も尊ぶ主旨を現したもの。元来,別々に唱えられたものを三尊形式にまとめたおこりは,1288〜92年(応永年中)奈良東大寺東南院においてであったろうと推定される。

〔参考文献〕西田長男『三社託宣の制作』日本神道史研究第5巻,1979,講談社