●三国志演義 さんごくしえんぎ
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中国の歴史小説の傑作。元末の羅本(字(あざな)は貫中)の作で,中国小説の四大奇書の一つ。陳寿の正史『三国志』にもとづきながら,民間の説話・講談の類を取り入れたもので,史実7分,虚構3分といわれる。三国時代の物語は北宋の時代から講釈者が「説三分」として語った。民衆は悪玉曹操が敗けると喜び,善玉劉備が敗けると涙を流したという。この物語が元代中期に『全相三国志平話』という絵入りの読み物にまとめられたが,それをさらに合理的に整理し,史実に即した小説に高めたものが『三国志演義』である。暢達した文語混じりの口語文で,無数の登場人物が織りなす複雑な人間模様,英雄豪傑の活躍,善玉である劉備・関羽・張飛・諸葛亮の悲劇的でいて美しい最期などが描かれ,読者を飽きさせずまさに歴史小説の白眉である。ゆえに本書は,『水滸伝』とともに多くの読者をもち,農民反乱軍や満州軍人の軍学政治の教科書となり,近くは毛沢東の戦術にも生かされている。
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