●産業民主主義 さんぎょうみんしゅしゅぎ
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参政権などを中心とした政治的民主主義に対応する概念で,産業の民主的管理運営を行うための制度またはその思想を意味し,経済民主主義ともいわれる。具体的な側面としては,労働組合の経営者に対する対抗力の保持と,労働者による産業上・企業上の意思決定への参加とがあげられる。この思想は,1897年のウェッブ夫妻による著書に端を発している。彼らは,労働組合の自主的活動を強調するが,その活動範囲は,意思決定の枠に関して,団体交渉などによる労働条件改善にもっぱら限定されるものであり,一般的意思決定への参加には消極的思潮をとるものであった。その意味で,イギリスにわたってきたサンディカリズムはこの組合活動の限界的解釈に批判的であり,労働者の産業自治・産業管理などをも強調する点においてウェッブ夫妻らのフェビアン社会主義と対立した。わが国では,産業民主主義は,労使間で利害対立が生まれる問題に関しては団体交渉を通じて,また,利害が一致しやすい問題に関しては労使協議制をとるという形での制度化が一般になされている。