●三月事件 さんがつじけん
アジア 日本 AD1931 昭和
1931年(昭和6)の陸軍によるクーデター未遂事件。政党内閣に反発する陸軍の内部の小磯国昭・建川美次ら陸軍中枢部,橋本欣五郎・長勇らの桜会幹部を中心に,民間右翼の大川周明・徳川義親らが計画した。3月20日の議会に労働法案の上程されるのを期して,大川周明・亀井貫一郎らは無産政党や労働者の1万人大デモで議会を包囲する一方,政友会・民政党の本部や首相官邸を爆破して,東京市内を混乱させ,戒厳令を施行する。また議場に軍隊を入れて内閣を総辞職させ,陸相宇垣一成を中心とする軍事政権を樹立し,日本国家改造を行おうとするものであった。この計画は関係者相互の連絡が悪く,宇垣自身がこの計画に途中から消極的となり,小磯が中止を申し入れ,徳川も同調したため不発に終わった。この結果,宇垣は陸軍の信望を失い,後年,宇垣に大命が降下したとき,陸軍の強硬な反対で内閣が流産することにもなった。この事件後,陸軍中枢部へ皇道派が進出した。