●サリー
アジア インド AD
サリーは男性の用いるドーティとともにインドの民族衣装として世界的に有名である。インド女性は,貧富・宗教・地域・老若を問わず,晴着としても日常着としてもこれを着用する。日本の民族衣装であるキモノが晴着としてしか用いられなくなっているのと比較すると対照的である。サリーは裁断されていない長方形の1枚布でできており,短辺1m強,長辺は長いもので8mをこえる。昔のサリーは腰巻であり,裸体に巻きつけたが,今では下着をつけた上に巻いてゆく。巻き方は熟練を要する。長い1枚布を下半身から始めて上半身に移り,乳房をおおった上で,左肩の上から先端を背中に垂らす。右肩はあけておく。その巻き方はノリ巻のように扁平に巻くのではなく,女性らしい嫋やかさ・美しさを出すためにところどころにヒダを折ってゆくのである。サリーは1枚布という点で,腰巻やサロン,あるいはスコットランドのキルトと共通点をもつ人類の古い型の衣類である。