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●サモア族 サモアぞく

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 ニュージーランドの北端から北東へ約2,560kmのところに位置する,サモア諸島に住むポリネシア系住民の総称。人口は1981年現在,約19万人。行政的には独立国西サモアと,アメリカ合衆国の属領アメリカ=サモアに分かれる。ポリネシア諸語のなかでも最も古い言語と考えられているサモア語を話す。長身・肥満・明褐色の皮膚などの,形質的特徴を有している。生業の中心は,タロイモ・ヤムイモ・パンの木・バナナ・ココヤシ・パパイヤなどの栽培であるが,村落の大部分は,海岸線沿いに展開しているため漁労も盛んである。社会組織上重要なのは,“アインガ”と呼ばれる親族集団である。“アインガ”には,村落を超えるような大きな親族集団から,家族のような小さな単位にいたるまで,さまざまな規模のものがみられる。いずれの“アインガ”も“マタイ”と呼ばれる長によって統率されている。村落内には,“マタイ”によって構成されるフオノという司法・行政機関が存在し,村落生活に支配的な力をおよぼしている。サモア社会は19世紀初頭以降,欧米文化との接触が増大し,住民の多くはキリスト教に改宗している。しかしほかのポリネシア社会と比較した場合,伝統的な文化・社会組織の持続は顕著であるといえる。

〔参考文献〕M.ミード,畑中幸子・山本真島訳『サモアの青春』1976,蒼樹社

藪内芳彦『ポリネシア』1967,大明堂