●サマーセット=モーム
ヨーロッパ 英国 AD1874 ハノーヴァー・ウィンザー朝
1874〜1965 幼くして孤児となり,不遇の時代にロンドンで医学を勉強したが,中途で作家になり,第一次世界大戦のころからしだいに知られるようになった。作家としてのモームの地位を確立したのは,1918年(大正7)発表のゴーギャンをモデルにしたという『月と六ペンス』である。代表作には『人間の絆(きずな)』『かみそりの刃』『雨』などがあり,多くの作品がハリウッドで映画化されているのも,通俗作家といわれるモームらしい。モームの,いわゆる南海ものと呼ばれる短編は,メルヴィル・ロティ・スティヴンソンの作品を読んで触発されたものである。ただし,彼は上記の『雨』などのように,破滅型の白人の悲劇を描いた作品が多い。この点では,海と海の男が紙面から迫って躍動するメルヴィル・コンラッドの男性的タッチの作品とは対照的である。モームの邦訳は文学全集・文庫など多数ある。
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