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●サピーア

北アメリカ アメリカ合衆国 AD1884 

 1884〜1939 アメリカ=インディアン語の記述と,ことばと文化の関係の研究に大きな業績を残したアメリカの言語学者。旧ドイツのポメラニア州に生まれ,5歳のときアメリカに移住,コロンビア大学でF.ボアズの下で言語学を学ぶ。初期はインド=ヨーロッパ語比較言語学を専攻したが,修士号を得たのちはもっぱらインディアン諸語の記述的研究に従事。1910〜25年カナダ国立博物館人類学課主任,1925〜31年シカゴ大学教授,1931〜39年イェール大学教授。サピーアはこれ以外の多くの言語にも長じ,インディアン語の歴史に進化論が適用しにくい事実と相まって,類型的研究に傾いてゆく。われわれの時空認識・経験の様式などは,言語が異なればそれに対応して異なる,という言語相対論の出発点はここにある。この点でサピーアの言語観はフンボルトのそれと軌を一にする。彼はまた文学評論や深層心理学にも造詣が探く,後期の著作にこれに関するものが多い。

〔参考文献〕サピーア『言語』1964,紀伊国屋

「特集・サピアの言語論」言語,1979,大修館