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●サドラザム

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 オスマン帝国の大宰相をさす。サドラザムの権力は絶大であった。彼は政治・軍事の全権を委任され,国王スルタンの印璽を預かった。またトプカピ宮殿内で御前会議を主宰し,すべての文官・武官の任命権を有していた。また戦時には,スルタン親征のとき以外には,オスマン軍総司令官となって活躍した。ただしその権力は行政・軍事が中心で,宗教についてはシェイヒュル=イスラーム(イスラームの長老)が最終的決定権をもち,裁判官については,大法官(カザスケル)が任免権をもっていた。15世紀以後,デウシルメ制(白人徴用制度)が発展すると,主として非トルコ系諸民族がサドラザムに登用されるようになった。18世紀以降には政治の中心はトプカピ宮殿からサドラザムの公邸(バーブ=アリー)に移り,そこがオスマン朝政府の中心となった。1830年代,マフムト2世は大宰相の権限を縮小し,内務・外務・財務の3分野を独立させ,内閣政府の基礎を確立した。