●サティアーグラハ
アジア インド AD
ガンディーの民族運動における根本思想。サティアー(真理)とアーグラハ(把握)の合成語。すなわち,字宙・人間の根源にある唯一絶対の真理を把握し,実践することによってスワラージ(インドの自由と独立)が達成できるとする。ことばとしては古くからインドにあったが,ガンディーが南アフリカで抑圧されていたインド人の抵抗思想の裏付けとして,植民地主義者の物理的な暴力・弾圧に対し,素手(精神的)の抵抗を説いたことに発する。人間の平等を求める権利闘争思想がその中心で,1905年に発表・実施された。ベンガル分割令に対するベンガル各地での激しい抗議運動,それにつづく翌年のカルカッタの国民会議派大会でスワデーシー(経済的独立・国産品愛用)とともに2大スローガンとして登場した。ガンディーの非暴力抵抗の民族闘争は終始一貫してこのサティアーグラハが根本思想となり,彼はこのことばを“精神の力による真理の勝利”と定義している。