●作人 さくにん
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荘園・公領において田畑を請作する者。荘司・郡司層など直接耕作者でない階層でも田堵(たと)・住人・作人などと呼ばれた。作人のもつ権利を作手職(さくてしき・つくてしき)・作人職などといい,耕作権・請作権とされるが,本来私地として所有権をもつ者が,その上に荘園領主,国の上級所有権を設定された場合,重層的田主権を認めない律令制的立場から,所有権は荘園領主・国にありとして,下級所有権は作手と称されたと解される。作手は所領・領田,その所有者である作人は領主・地主とも呼ばれ,作手は相伝・譲渡・売買の対象となった。作手は名とは区別されたが,14世紀以降,仕手と名主のもつ名田管理権(名主職)とが一体化されると,名主職・名田に統一され,むしろ名主層の下に名田を小作する直接耕作者が標準的作人として現れる。しかし名主職−作職−下作職など職の分化の進行により,作人層を一つの普遍的階層として具体的に示すことは困難である。