50音順    検 索

●防人 さきもり

アジア 日本 AD 

 防人は崎守の意味で,古代の中国や朝鮮からの航路にあたる崎々に配置された者のこと。英訳によると国境警備隊とあり,中国や朝鮮からの侵入に対してとられた処置である。防人の初見は645年(大化1)で,以後平安時代中期までつづく。配置された場所は対馬を初め,北九州地方の沿岸一帯であり,有事に際しては山々の高所にある烽台(のろしだい)で烽をあげ,それをみて次々に伝令し大宰府にいたる仕組みになっている。おもに東国(現在の静岡以東,北関東)の農民を防人にあて,ときおり地元九州の者をあてたにすぎなかった。平時,3,000人が配備につき,任期は正味3年で,出身地より集合地の摂津(現在の大阪)まではすべて自己負担で,帰路も摂津からあとは同様であった。これら防人が歌った作品が防人歌で,万葉集巻14と20に合わせて80余集ある。

〔参考文献〕野田嶺『防人と衛士』1980,教育出版

星野五彦『防人歌研究』1978 教育出版センター