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●酒屋役 さかややく

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 室町幕府が酒屋に賦課した税の一種。酒壺役・酒壺銭とも酒麹役ともいう。1425年(応永32)の調べでは京中酒屋342戸,1戸の保有酒壺15〜20個。また京都周辺の各地は酒屋が多く,これらの人々は有徳人層が多く土倉を兼ねたため土一揆の目標となっている。鎌倉時代末期のころより酒造業は発達し,朝廷および荘園領主の財政窮迫も手伝って酒屋役が新設された。当初は神社の造営のための臨時課税でしかなかったが,南北朝以後になると財政の基礎となって,その後恒久化している。したがって室町政権下では京都および周辺で一種の営業税のごとき形で徴収した。そのため酒屋の分布が明確になり,なかには寺院の造酒も多く,金剛寺とか百済寺・天龍寺のごとき名は酒の銘柄となっている。朝廷でも造酒正中原家・広橋家が折半知行している。また権門勢家が自らの勢力地盤に課税したものもある。興福寺が奈良の東南菩提山の酒にかけているのが,その一例である。