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●酒盛唄 さかもりうた

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 酒盛の盛るということばの趣旨は,本来は飲食物を一座の人々が分かちとって食べる意である。そこには目にみえない連帯性をもち,それをつなぎ合わせておこうとする心の働きがあった。共同飲食という機会は神祭りの機会のほかになかった。本来酒は神酒(みき)として神人共飲するものであったから,酒は独飲すべきものでなく献酒すべきものであった。したがって酒に酔うことは神とともにあるものであり,古くは酒を飲むにも,勧めるにも一定の方式があり,順があった。その必要な箇所で順序づけるために,唄が歌われるきまりとなっていた。これは座を乱すのではなく,きまりをつけるものであった。東北地方に今も残る酒盛唄は古意を残した歌である。しかし「アイヤエアイヤソレたばこの煙」のごとき唄になると,飲酒がしだいに観念化してきたころのもので,しだいに神とともに酔うより人間が楽しむものとなったものである。