●酒盛 さかもり
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酒をさしつさされつして共飲することをいう。各種年中行事の直会,信仰行事における頭渡しの席上,冠婚葬祭に伴う諸儀礼をはじめ,ムラ寄り合いや旅立ち・商談の成立などにさいして酒盛をすることは広くみられ,現在なお盛んである。古くは,同じうつわでかもした酒を共飲することで,儀礼ないし酒席に連なった者たちの一体感を強めるに役立った。酒盛には相応の肴が添えられるのが通常であり,快く酔うための配慮といえる。酒盛には,一定の作法を伴うことが少なくなく,たとえば頭屋渡しの席上では,交盃の順序や回数,あるいはどの盃を交わす際にどのような謡いをうたうかなど厳格をきわめる例もある。婚礼における夫婦盃・親子盃はもちろん,その披露宴に連なる者の盃の回しかたなどについても,種々の慣例のあるのは同様である。酒盛の交盃で〈ムラ(全体)を残してもイエ(個人)を残すな〉と戒めているのは,酒盛本来の趣旨を伝えるもので,それの厳格さをいい当てている。