●割符 ざいふ
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中世に広く行われた為替手形をいう。鎌倉時代から都市や交通の要所には為替業者の営業がみられた。商品取引の発達に伴い荘園から本所の貢祖運送の必要が増し,遠隔地間の銭米支払いに際し,割符が用いられるようになった。これは為替の振出人が借主(割符主)に送品を依頼,手形に記載した米銭をしかるべき受取方が受け取ることについて契約した手形である。契約不履行のときは依頼人から割符主に賠償を要求する例もある。『庭訓往来』には,〈湊々替銭〉の語がみえるように,替銭・替米かわしなどの私語が一般的であった。一種の国語辞典ともいうべき『下学集』には,〈和市立用割符両所通銭之義也,切符〉とあるから割符は切符・切手と同義である。手形の裏面には割符主が期日を記入,署名したことからも,符の語が預状をさしていることが肯ける。取扱い業者は割符屋・両替屋と呼ばれ,室町後期から近世に入ると銭貨預状そのものを割符・切符・切手などと称することが多くなっていく。