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●崔述 さいじゅつ

アジア 中華人民共和国 AD1740 清

 1740〜1816 中国,清朝の考証学者。字は武承,号は東壁。直隷(河北)大名の人。1762年(乾隆27)の挙人。知県を最後に官を辞し学問,とりわけ古代についての研究に専心。その代表作が『考信録』36巻である。古代の伝承・史実に対し文献批判を加えた著書で,三皇五帝に関する「補上古考信録」,周に関する「豊鎬考信録」,孔子・孟子に関する「洙泗考信録」「孟子事実録」などからなる。崔述は古代の事蹟は後世になると虚偽がまじり不合理になると考え,戦国の諸子百家の説や秦漢の『史記』などの諸書,さらには当時の考証学者のあいだでは疑うべからざる鄭玄ら漢儒の注釈や経書そのものでも,後世の加筆にかかると考えられる部分を排除,真に信頼し得る経書を判断の基準とした。崔述の著作は弟子の陳履和が『崔東壁先生遺書』として出したが注目されず,日本の那珂通世の顕彰により認められ,中国でも胡適顧頡剛疑古派に評価されるようになった。