●最後の晩餐 さいごのばんさん
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キリストが受難を覚悟してイェルサレムに入城,逮捕の晩に12人の弟子たちととった夕食のこと。その翌金曜日に処刑されたという。『新約聖書』の最も簡潔な「マルコ伝」では,一同着席したときイエスは弟子の一人が自分を裏切るだろうといったので,彼らは驚き反問した。イエスは静かにユダを指さし,〈その者はわざわいだ,生れない方がよかった〉といい,パンと葡萄酒をとって,〈これはわが体,これは多くの人のために流すわが契約の血だ〉と告げる。このことばはキリスト教の中心教義である“贖罪”を示した象徴的な一句となった。この場面は古くから芸術的表現が試みられ,2世紀ローマのカタコンベの壁画に始まり6世紀の聖書写本,ラヴェンナの聖アポリナーレ=ヌオーヴォ聖堂のモザイク画に,中世後期からは僧院の食堂に描かれたが,ルネサンス諸大家,なかでもレオナルド=ダ=ヴィンチの『最後の晩餐』は,演劇的構成と遠近法を取り入れた最高傑作とされている。