●最高価格制 さいこうかかくせい
ヨーロッパ フランス共和国 AD
フランス革命の展開のなかでしかれた経済統制制度。革命初期の段階で,国有化した教会財産を担保にアッシニア紙幣が発行されたが,対外戦争の開始などで財政に窮した政府はこれを乱発したため,貨幣価値は下落する一方で,とくに国民公会期には経済の悪化が深刻化した。その上,土地所有者は生産した小麦の出荷を渋ったので,パリをはじめとする都市の住民は食糧難に苦しみ,サンキュロットらは商品価格の公定化・穀物の徴発などを強く要求した。これに対し,ジロンド派は商品の自由を名目に積極的な施策をしなかった。1793年5月,ジャコバン派が主導権を握った政府は,最高価格令を出して穀物・小麦粉の最高価格を定め,また,アッシニアの強制流通を策した。しかし,食糧難は解消せず,アッシニアの下落を阻止できなかったので,独裁を樹立したジャコバン派は,9月に全商品と賃金の最高価格を規定し,違反者を反革命分子として取り締まった。