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●歳役 さいえき

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 律令体制を形成した日本の朝廷は,造営その他の土木事業に従事させるため,支配下の人々を“役”として徴発した。『令義解(りょうのぎげ)』に収められた歳役令では,〈凡そ正丁の歳役は十日〉と定められている。留役として延長されるときは,正役と合わせて40日を限度とした。次丁の場合は二人で正丁一人の扱いとする。庸として布2丈6尺をもって実役に代えうること,中男および京・畿内は〈庸収る例〉にあらざることも規定されている。ただし,この条文がそのとおりに実施されたか否かは明らかではない。計帳にみるかぎり,中男や京・畿内に関する歳役賦課の例はなく,凶作・慶事に際する課役免除の項目では,大宝令施行を境として,役という表現が消え,庸に変わるという研究もある。そのため,大宝令施行にともない,従来行われてきた実役は廃され,すべて庸に変わり,朝廷の土木事業などは徴収した唐物にもとづく雇役(対価支給で労働させる)で遂行されたのではないかとも推定されている。