●サイイド=クトブ
アフリカ エジプト・アラブ共和国 AD1906
1906〜66 エジプトのムスリム同胞団の指導的な思想家。アシュコートに生まれ,カイロに移って,1933年ダール=アルウルームを卒業。小学校や高校でアラビア語・イスラーム教などを教えた。その後文部省でいくつかの役職につき,その間1年アメリカにも住んだ,1948年に短編小説集『刺』を発表して以来,イスラーム研究にも専念するようになり,『コーランにおける復活の様相』『この宗教』『コーランにおける社会主義』『コーランにおける芸術描写』などを相次いで発表した。主著『コーランの陰に』は『コーラン』の注釈書で,5,000頁におよぶ大著であり,啓示が下された理由をもとに『コーラン』を研究したものである。1951年にムスリム同胞団に参加し,その思想的指導者となったが,1954年ナセル暗殺事件に巻き込まれて投獄され,1966年に処刑された。彼の著作は,イスラーム原理主義者たちの愛読書で,その思想は今でも強い影響を与えつづけている。